2009年10月15日木曜日

ハナユ(花柚) (ミカン科)

 馬の背のような丘から瀬戸内海の港を見下ろす。ここに先祖の墓がある。 掃除をし、線香を焚き、手を合わせると、「そのうち此処が棲家となるのだなあ!」 と思えてきて親しい気持ちになった。お墓の横に植わっている‘ハナユ’が、今年も沢山の実をつけていた。10月も半ばになると黄色くなっているのもある。実は柚子より二回りも小さく、酸っぱくて香りは淡い。徳島の酢橘・大分のカボス・福岡のキズ・和歌山のジャバラも似た種である。帰り道、カラタチ(ミカン科)の実も沢山生っていた。北原白秋が 「まろいまろい金のたまだよ」 と詠っているとおりだ。
白い細かい産毛に覆われていて、一層丸く感じられた。

  「海見ゆる丘や今年も花柚もぐ」     つるばみ

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