郷里で法事があり、時間を見つけて、朝鮮通信使が立寄った瀬戸内海の島へ渡った。今は島と島を繋ぐ橋が掛かっているので、バスで行った。 小柳ルミ子さんが歌った「瀬戸の花嫁」の中では「岬まわるの小さな船が……島から島へと渡っていくのよ。」とあるように、あの頃は船だった。 朝鮮通信使の来日は、1375年足利義満による使者と国書に対しての、日本国王への返礼の使者から始まっている。 釜山から海路で瀬戸内海を通り大阪へ。江戸時代の陸路は大阪から日光まで行っている。「三の瀬の港には、江戸時代の石造りの雁木(港湾)が残っているよ!」と 言われたけれど、なんだか新しいもののような気がした。常夜灯があり、泳いで渡れそうな向かいの島との狭い海には、小さい渦潮が、あちこちに渦を巻いていた。
旅果ての狭き海路や秋の潮 つるばみ
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