2010年1月25日月曜日

愚陀佛庵

 65歳以上であれば、空港で ‘もし空席があれば’ 国内大抵のところへ一万円で行ける。
それを利用して、伊予松山へ出かけた。空港では、若い頃の友人が 出迎えてくれた。「さあ!何処でも御案内しますよ!」 と頼もしい。   お嬢さま育ちの彼女は、歳月を経ても初々しく、釣られて若い頃の気持ちが、甦ってきた。
初めて訪れた土地だけれど、穏やかな人柄・土地柄の空気を感じる。話を聞きながら城山の山腹に復元された‘愚陀佛庵’へ登って行った。
 明治28年に、漱石が松山中学の教師として一年間赴任した折りの二階造りは、簡素な佇まいだった。子規と50日余り起居を共にしたそうだ。「子規遺稿」を読んでいたら、「二階に漱石、階下に子規がいた。」とあった。

      「愚陀佛は主人の名なり冬籠る」   漱石
      「桔梗活けてしばらく仮の書斎哉」  子規
 

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