2011年5月15日日曜日

白雲木 (エゴノキ科)

 日暮里の月見寺(本行寺)の本堂で開かれる「平家物語」の語り芝居(琵琶)を観に行くのが目的だった。
月見寺は御殿坂を登った処にある。境内には白雲木の花が咲ききって、飛び石を埋めるほど散り敷いていた。

「陽炎や道潅どのの物見塚」一茶 の句碑があった。戦国時代に太田道潅が斥候台を築いたと伝えられている。
「ほっと月がある東京に来ている」種田山頭火(草木塔) の句碑もあった。



 本堂は暗くろうそくが灯っている。香が強く匂って観客は身じろぎもしない。琵琶(岩佐鶴丈)の音は、平家物語ではやはり主役だと思った。「敦盛最後」のくだりが好きで、岡崎和彦氏の名演と相俟って、無常が沁みた。

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