2011年2月13日日曜日

空也もなか

 銀座並木通りにあるしっとりした店は、その地味な店構えと違って、和菓子を手に入れるのが難しい。いつぞやは、人が並んでいるので、「今日は買えるのかな?」と思って列に付いていると、予約の品を受け取る人々だったこともある。久しぶりに‘空也もなか’をおみやげにすることができた。
もなかの皮が香ばしくしっかりしてるので、餡の味をよけいに感じる。箱に付いていたしおりを読んでいると、「明治17年上野池之端で開業し、戦災で焼失後に並木通りに移った。」とあった。「初代が関東空也衆の一人だったので、お仲間の援助で開業して今日に至っている。」   関東空也衆って?なんだろう?
空也上人(903~972)は平安時代中期の僧で、天台宗空也派の祖であり、生涯民間布教者だったらしい。その流れで、踊り念仏の折りに、拍子木や瓢箪を叩いていたらしく、お店の印は瓢箪になっていた。
R子さんが 「手土産には良いわよ!」と 教えて呉れたので、どこか気合いを入れて訪問する際には、1ヶ月前に予約しておいて、お店まで取りに行こう!
お店は並木通りにしかなくて、発送、配達はしないそうです。「その日のうちに売り切るのが、空也スタイルと存じ、お客様のご不便を省みず不遜な商いと映り、心苦しく存知ます。」 とあった。
暖簾の文字は梅原龍三郎が縦書きにしたのを、染付けて横の暖簾に仕立てたそうです。

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