2010年11月2日火曜日

「織部の青」 廣崎龍哉句集


 廣崎氏の第二句集になる「織部の青」を戴いた。
十年前の還暦の頃に、第一句集を出されたので、あれから十年経ったのか!と感慨深い。重責の地位にも関わらず在職中は、果敢にトライアスロンに挑戦しておられた時期もあったが、「清貧の思想」 中野孝次著 を読み、俳句や短歌に興味を持たれたという言葉は大変刺激的だった。
 第一句集「大時計」の中の句 「夕焼けや東京駅の大時計」 から外で働く男性の哀歓を感じ、家の中でくるくる雑事に追われている私には別世界の事に感じられ驚きました。
 第二句集の中の句 「ペルシャの青織部の青や南風」 から、表題にしておられる。
多治見にある窯を訪ねて展示してあった陶器の青は、ペルシャのラスター彩を織部焼に甦らせたと知って詠まれたという。そのスケールの大きい思いに敬服しました。
一番好きな句は、父上のお葬式の折りの句で 
「一枝の桜を納め出棺す」 です。
 自分にも、他人にも厳しい人だと思うけれど、
 「ところてん妻の意見に逆らはず」という句があり、
お茶目な所もあるんだなあ!と楽しくなった。
 

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