2010年12月30日木曜日

万両 (やぶこうじ科)

 花壇の万両の木に赤い実が沢山なった。
お正月には欠かせない。
5年前Mさんが「女房が育てていたんだけれど、この鉢じゃあ持て余してなあ!」と言いながら下さった。
千両・万両・百両(唐橘)・十両(薮柑子)は関東以西、台湾、朝鮮半島に自生している。花言葉は‘富’。
今年も7月ころに白い花が葉の陰に沢山咲いていた。湿気を好むのに、長く暑かった夏も凌いで赤い実が光っている。幹を切れないので、茎の部分から離して、「正月料理のあしらいにしてもらおう!」と思って二ヶ所のエレベーター室の前に置いた。


実万両に足るを知りたるひと日かな  つるばみ

2010年12月29日水曜日

林檎のタルト

 林檎の戴き物が沢山あるので‘アップルタルト’を焼いた。
平らな皿にタルト生地を敷いて、アーモンドの粉で作ったアーモンドクリームを敷き詰めた。その上に林檎のフィリングを乗せて180℃で30分間焼いて出来上がった。
 前日幼い人と一緒に作った‘苺のデコレーションケーキ’の残りの生クリームを飾った。
少し溶けかかっている。
 同じような事をblogに書いたような気がして、繰ってみたら2年前の今日焼いていた。毎年同じような事をして過ごしているんだなあ!と思う。

2010年12月26日日曜日

油雑巾

 歳末の大掃除にかかると、これまで捨て兼ねていた物を思い切れる。何度も転勤する度に捨ててきたけれど、物は何時の間にか増える。
30年前に上司の方からお祝いに頂いたスリッパ置きは、数年来ベランダの隅で棚となっていた。雨曝しで白茶けてはいるが竹と籐でしっかり出来ていた。
趣きのある品に喜んだあのころが思い出されて、申しわけ無い気持ちになった。

土埃をブラシで払い、水拭きしてから、油雑巾で拭いた。
換気扇や自転車などを磨く油雑巾は、灯油2と水8で作る。木工製品にはてんぷら油(菜種油)が良い。
道具箱にあった油性の速乾ニスを塗ったら甦った。

2010年12月23日木曜日

ホトトギス(杜鵑草) ユリ科

 「永遠にあなたのもの」「秘めた思い」という花言葉を持つホトトギスは、秋の初めから今も花壇で、静かに咲いている。
蕾は濃い紫で目立たない。    花も地味で、「えっっ!何処に咲いてるの?」ってよく言われる。東アジア一帯に原生している植物で、これは‘タイワンホトトギス’らしい。
 敷地内の清掃の人が辞めるときに、「家の周りに‘シャガ’と‘ホトトギス’がいっぱいあるので植えますか?お持ちしますよ!」と 言って置土産に下さった。
2年経って、両方ともよく咲き増えている。
シャガはあちこちに株分けした。
 この夏に、線路を越えた所の町会の盆踊りを見に行って、フランクフルトソーセージを齧りながら孫達と見ていたら、声をかけられて吃驚した。慌てて立ち上がって2年前のお礼を言った。
浴衣を粋に着こなした素敵なおじいちゃまだったので、お行儀の悪いところを見られて、ちょっと恥ずかしかった。

2010年12月20日月曜日

キダチアロエ (ユリ科)

 中庭花壇で草取りをしていたらMさんが「アロエの花が咲いたヨ!毎年咲くのヨ!」と嬉しそうに話して下さった。
昔から‘医者いらず’と言われて親しまれ、身近に植えられてきた。
誰もが消炎効果や殺菌効果があると経験で知っている。
原爆投下後の広島郊外で、医者も薬もなく、手の施しようのない被爆者にせめて‘アロエ’をと、ゼリー状の果肉を貼り続けて改善したという話を今も思い出す。

 6~7年前から自分で作ってジュースを飲んでいる。刺を取って、フードプロセッサーにかけて濾す。煮沸してアクを取って保存する。インドヨガの先生が煮沸すると酵素が無くなると言われたけれど、雑菌が心配です。
左手のぐい呑みに30cc入れ、右手に白湯の湯呑みを持って、ちびちびと。ドロドロして苦くて飲みにくい。

 ・ アロイン   胃液の分泌を高める
 ・ アルボラン 血糖値を降下させる
 ・ アロエウルシン 細胞を賦活させ組織を再形成する

2010年12月18日土曜日

ビワ(バラ科) の花

東京理科大坂を下り外堀通りに出ると車が激しく行き交っている。
その向こうに外濠が見えて、水上レストラン(CANAL CAFE)が華やかにキラキラしていた。
濠の向こうの崖の上を中央線の窓の明かりが走って行く。電車からもこのレストランとボートは目をひくだろう。
階段を降りて見学した。桜の木が両岸にあり春は華やかだろうなあ!寒くなると‘赤いひざ掛け’を無料で貸してくれる。夕暮れ時なので、店の若い人がボートのオールを引き上げていた。
 鉢植えのびわの木に花が咲いていた。この季節に咲くんだ!そして6月に実が熟れるんだ!
高い木の上で咲いているので、見たことが無かった。

ビワは優しい木の実だから 抱っこしあって熟れている
薄い虹あるろばさんの お耳みたいな葉の陰に
ビワは静かな木の実だから お陽に温んで熟れている
ママと頂くやぎさんの お乳よりかもまだ甘く

                   まどみちお  詩

2010年12月17日金曜日

新宿区立若宮公園

 ヨーロッパの邸宅風の‘アグネスホテル’を出た所に‘若宮八幡神社’がある。横に武家屋敷の面影を残す若宮公園があった。公園を囲む白壁、門柱、冠木門、沢山の樹木がある。冠木門から出ようとしたら、門の根元に浮浪者がどっかりと座っている。R子さんが「怖い!」と小声で言った。「大丈夫!私が守ってあげる!」と言って、横を通り抜ける時に見たら、鉛筆で綿密な写生をしていた。
立派な石垣に、楓の落葉が吹き寄せられて美しかった。


 坂を降りる途中に東京理科大の‘近代科学資料館’があった。
立派な扉を開けて入ると「閉館」の札が下がっていたので、二人でガラス越しに覗いていると、中から若い女性が笑いながら出てきて「どうぞ!」と案内して下さった。‘物理学校時代’のコーナー・計算機の歴史・エジソンコーナー・微分解析機・FACOM201等をざっと説明して下さる。小学生向きの理科実験コーナーは、もう一度来なくては!と 思った。
 館長らしき方が、「絵葉書を差し上げなさい。」と言われたので、「わあ~良いんですかあ」と 言いながら、‘エジソンの蓄音機’(100円)を選んで、頂いて辞した。

2010年12月16日木曜日

スチーム・メリーゴーランド

 11月中旬の名古屋高島屋に‘スチームメリーゴーランド’が展示してあった。
11月なのにもうクリスマス気分で、吹抜けの広場には巨大な‘キラキラのツリー’も立ててあった。
1886年西独製のメリーゴーラウンドの前で幼い人の写真を何枚も撮った。当時はニュートラルにした蒸気自動車の発電で動かし、電飾も灯していたらしい。回っていたが乗ることは出来なかった。木製でクラシカルで見飽きないものだった。
今朝その時の写真を整理していて、自分の部屋に何年間も掛けていた ‘巴里の街’ドラクロア(1798~1863) の中にメリーゴーラウンドが描き込まれていたのを思い出し、取り出して撮った。

2010年12月15日水曜日

賛美歌

 神楽坂のこじんまりしたアグネスホテルの地下ホールで「賛美歌を歌いましょう」という会があったので、R子さんと出掛けた。二人とも歌うのが大好き!
バリトン歌手の平林龍さんが歌唱指導してくださる。伴奏は芸大の同級生のジャズピアニストの保坂修平さん。最初の発声練習で口蓋を開いて強く長く声を出す事も教えて下さった。  難しい!会場に入る前に入口でワインを持って、テーブルに着いたので効いたらしくクラっとした。
‘ペチカ’から6曲歌ったところで、平林先生が「一応クラシックの歌手なので」と言って素晴らしい声で2曲歌って下さった。会場の隅々まで響く。美しいスタイルと上品なお顔とこの声はご両親からの贈物だなあ!と感じ入った。
作曲もなさるジャズピアニストの保坂先生の演奏はロマンチックだった。
‘きよしこのよる’は50名づつ2部に別れて歌う。後半も、6曲歌って2時間はあっというまに過ぎていた。
歌い終わってから、お喋りしながら珈琲とマシュマロを頂いて、ホテルを出ると夕方の神楽坂界隈は愉し気な人々が行き交っていた。

2010年12月13日月曜日

砂ずり

 歳末になると、冷蔵・冷凍庫を空っぽ状態にしておかねばならない。冷凍庫の隅に小分けしてあった‘砂ずり’が残っていたのを発見。
早速夕飯にと解凍、解体した。白い筋と銀皮は硬いので、庖丁をねかせてこそげとる。身より捨てる部分が3倍も出る。
身は薄く切って茹でて、醤油・練りがらし・酢・胡麻油に漬けた。低カロリーでシャリシャリした食感で美味しい。
沢山できた皮は勿体無いので、千切りにして酒・塩・胡椒をして冷蔵庫へ。食べる直前に、粉をまぶして唐揚げにして酒の肴にしよう。揚げれば何でも食べられる。

甘酢漬け

 甘酢に漬けてから、毎日2~3個づつ食べていくと、毎日違う味がする。「食べごろ」と云う言葉があるけれど、美味しい時期を過ぎるとむしろ不味くなる。
漬け物屋さんは大変な仕事だなあ!と思った。
ようやく美味しくなったら、もう減ってきた。
この赤かぶを育てて、漬け方を教えてくれた女の人の元気な顔を思い出した。

   艶の良き女の育てし赤かぶら   つるばみ

2010年12月7日火曜日

赤カブ(アブラナ科)

 埼玉県北の町深谷市へいくために車を走らせていると、畑の向こうに‘明戸農産物直販所’という看板が見えた。「仕事が終わったら帰りに寄ってみよう!」と思った。
帰る途中、熊谷バイパスから外れて、販売所へ寄ってみると 「こんなに沢山人がいるの?」と 驚く程の人が買い物をしていた。
深谷ねぎも細いのから太いのまでいろいろあった。立派な白菜!太い赤大根。赤カブが一個(130円)残っていた!作ったことはないけれど‘甘酢漬け’にしてみようと求めた。生産者は女性だった。
帰って計ってみると1300g・12cm×16cm。一晩塩で漬けてから明日、甘酢に漬ける。軟かくて庖丁が入り易かった。1週間たつと真っ赤に漬かると書いてある。残りの1/4 は今晩、オリーブオイル・ニンニク・ベーコン・赤唐辛子・葱の緑でペペロンチーノ風にしてみようと思っている。

2010年12月3日金曜日

「ロートレックの食卓」 林綾野・千足伸行 

 6月にロートレックの生家のあるアルビの町を訪ねてから、もっとロートレックのことを知りたいな!と思っていたら、I 先生がこの本を紹介してくださった。
著者の林綾野さんは、近くの河鍋暁斎記念美術館の学芸員をなさっっているそうです。
アルビ・母方のボスク城・パリ・亡くなったマルメロ城を訪ねておられて、ロートレックの生い立ち、両親や親族のこと、友人達や商業美術へと花開いていく様子がよく解る。
当時の貴族は、狩りをして愉しみ、獲物を描いて楽しみ、大家族が食して三度楽しんだと言われる。子供の頃のロートレックは伸び伸びと大切に育てられたようで嬉しい。
 本の後ろから開くと、彼のレシピ集の中からの料理が載っていて、日本の家庭でも作りやすいようにアレンジしてあり、「作ってみたいなあ!」と思った。
泊まったホテルの2階に台所風景が再現してあった。

本の表紙。


ロートレックの生家近くのレストランの入口。そこでの料理はレシピ本の中から再現してあった。