2008年12月16日火曜日

石蕗明り(つわあかり)


 つわぶき(キク科)の葉は、一年中濃い緑で、艶々です。 地味だけれど、地味だから好きだ。
 自転車置き場の裏に植えられていた‘つわぶき’が増えに増えたので、株分けしてあちこちに移植した。晩秋から初冬にかけて、黄色い花があちこちに咲いています。
 若い頃、日南海岸の崖に群生している‘つわぶき’が、一面に咲いているのを見た。太平洋の群青の大きなうねりに面して可憐に見えた。もう冬だったのに、「タンポポの花だあ!」と 叫んで笑われたっけ。
 黄色い花は、陽が暮れてもパッチリと咲いている。その昔、夜の街に闇があった頃、暗闇に明るく咲いている‘つわの花’は、灯りを点したように見えたのでしょう。  ‘石蕗明り’という言葉がある。
           通夜帰り 足もと点す 石蕗明り     つるばみ

0 件のコメント: