2011年4月19日火曜日

四合わせのお手玉

 女性が着物を着て暮らしていた頃は、仕立てた後の残り布で、子供たちは人形の着物や小さな袋物やお手玉などを作ってもらっていた。
お手玉は皆な自分のを持っていて、女の子の得意技だった。中国地方では‘おじゃみ’と言っていたっけ。
4枚の(4.5 cm×9cm)色の違う布を交互に組合わせて縫って、座布団型のお手玉を作った。一針一針縫っていると、幼い頃に妹と唄いながら、飽きもせずにお手玉で遊んだことを思い出す。

 ケアーホームやデイサービスでは、お遊戯の時間に「幸せなら手をたたこう!パチパチ!」と手をたたいたり、タンバリンや鈴を鳴らして歌っているけれど、「お手玉も取り入れたらどうだろう!」と思った。
‘昔とった杵柄’で、生き生きとして遊ばれるのではないだろうか?
介護してくれているお姉さんやお兄さん達よりは、きっと上手だと思う。
老人ホームで俳句の指導をしている友人が「変わってくるんだよ!とにかく表情が変わり生き生きして、宿題の兼題で句を作って、次回を待っていてくれるんだ!」と話していたのを思い出す。好きなこと、得意なことなら乗り気になる。
自分が幸せなのか、不幸せなのかと考える事も忘れてしまった無表情な方々に、生き生きとした輝く目が戻るのではないかなア!と思いながらお手玉を縫った。

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